アメリカの庭園ジャーナル誌(Journal of Japanese Gardening)によるランキングの選定は、歴史的価値、規模、知名度ではなく庭園の質、庭園と建物との調和、利用者への対応といったホスピタリティ等、「いま鑑賞できる日本庭園としていかに優れているか」を基準に調査、選考されています。
ランキングは
Shiosai Projectをご覧ください。
Shiosai Project の選考基準については、 https://gardenrankings.com/faqs/faqs.html
ランキングのベスト20に選ばれている名称には何故か多くの宿が選ばれています。 当宿「石亭」もその一つです。到底、足立美術館、桂離宮などの名跡、美術館ではございませんし、世間的に見て「なぜ?!石亭、宿屋が?」と存じております。 選ばれ続けて10年以上の月日が経ちました。 そうです、当事者の宿のオーナーも面食らっただろうと思います。 そこで選定の項目を読み返してみました。 記載にあったのは歴史的価値、規模、知名度ではなく、質、ホスピタリティ (その場の心地よさと了解)お庭を散策されている宿泊のお客様への心遣い、 そしてもう一つの選考基準の「庭園と建物との調和」がございました。
石亭の選出理由もそこにあるのだと思います。 是非ご来亭いただき、お庭に降り立って庭を回遊いただきながら 借景である背後の岩山、そして稜線と緩やかな斜面に建つ宿の姿に お気づき戴きたい!! 亭主の願いでございます。
亭主の願い:
以下ホームページやご予約の時に返信させていただく宿の紹介文でございます。文面の意図は、お庭に降り立って庭を回遊いただきながら借景である背後の岩山の稜線と緩やかな斜面に建つ宿の姿にお気づき戴きたい!!との思いでございます。
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懐石料理のオーベルジュ「庭園の宿 石亭」
安芸の宮島を対岸に望む宮浜温泉郷。点在する温泉宿の丘の上に「庭園の宿 石亭」がある。斜面を利用した日本庭園は、背後の山や、眼下の海と島を借景に、美しい眺望を見せてくれる。
その庭を囲うように建つ12の客室は大きさもレイアウトもそれぞれ個性的だが、部屋には和になじむ北欧のテーブルや椅子などが設えてあり、開放的な座敷や縁からは庭園が望め、想像以上の寛ぎを感じられる。
瀬戸と庭園を一望するラウンジは石亭の特等席。その真下に隠れるようにある「床下サロン」は、チーフテンチェアやパパベアチェアが並ぶ独特のスペースになっている。石亭は、厳かな純和風の趣を感じさせながら、遊びゴコロが随所に見られる大人の遊び場でもある。庭に出て、お気に入りの場所に腰を下ろしてボーッとするのも究極の贅沢。日が落ちてかがり火が焚かれるて浮かび上がる幽玄な美しさは、世界のオンリーワンかもしれないと思う。フランスミシュランの5レッドパビリオンの評価は劇場的なこの夕景に由来していると感じられる。庭園のあちこちには、洞窟のような「凡々洞」、本が並ぶ「吸吐(スーパー)文庫」、桜の木の下に隠れるサロン・ド・テ「草々亭」と四阿「中守庵」、ギミックだらけの見たこともない空間があり、大人の心を無邪気にさせる。
和のオーベルジュともいえる石亭では、宿泊なしの昼席旅でも非日常を気軽に楽しむことができる。月毎に変わる旬の献立は、若い板長が腕を振るう。伝統的でありながら、少し挑戦的で、かつ繊細、地元食材を中心に海の幸・山の幸をたっぷり堪能できる。食事のリズムを考えて多彩に調理された料理の数々に、もてなしの心づかいが感じられる。受け継がれた器との競演が、眼にも舌にも味わい深い。
温泉の開湯は昭和39年、お庭とお風呂は石亭がずっと大切にしている癒しの原点。泉質はラドンを含む単純弱放射能低温泉・低張性弱アルカリ性低温泉で、神経痛や冷え性などによいとされている。
宮島や山陽路観光の拠点に最適な石亭で大人の休日をお楽しみください。
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庭園の宿石亭の名の通り当宿の見どころは宮島と背後の経小屋山を借景とする庭。庭に降り立ったお客様は、ご自身をこの空間のキャストとして振舞って頂ければと思います。一方で、お部屋の中では観客として庭を楽しんでいただけるよう窓の向きを考え、窓辺の近くに樹木を配し、お部屋が景色にとけこむ工夫を施しました。石亭のお庭は、ただ眺めるだけではもったいないのです。見る庭というよりは、する庭とお言葉を戴いております。また、庭の周りには、四阿やサロンなどお客様が自由に利用できるパブリックスペースをあちこちに設けております。ゆったりと椅子に腰かけながら角度によって見え方の変わる庭を眺め、お喋りをしたり、音楽を聴いたり、本をめくってそのまま居眠り・・中には、優しいろうそくの灯りに包まれた洞窟のような隠れ家やお茶やミニシャンパンをご用意した場所も。庭を散策し、お気に入りの空間を発見していただくのが、この宿の最大の楽しみといえるでしょう。
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眼前に宮島と瀬戸を望み、背後は岩の美しい経小屋山がそびえるなだらかな傾斜のある庭園です。中央にある池と名松を中心にした回遊式の配置を取り、そこに翼をひろげるように離れと母屋が建っています。この宿の美しさを問われたら、夕暮れ日没時。お庭に降り立てば大きな劇場空間に居ることを実感できます。部屋に灯るオレンジ色の灯り、障子越しに映る楽しそうな語らいの気配さえ、心を彩る大事な風景です。海、山、空、月、星、そしてお客様すべてが借景に。お客様同士の語らいを感じながら、プライベートを保つ。石亭の真骨頂です。お揃いでのお出ましをお待ちしております。
_______ここまでお読みくださり感謝申し上げます。
亭主上野純一